日本人は、遠き昔より自然との共生を基本思想に暮らしてきました。木の家づくりも、花鳥風月を友とし四季の変化にこころを動かされる日本人独特の感性から生まれてきた文化現代風にいえば、スローライフといったところでしょうか。

二十世紀のスピード化路線のなかで見失われつつあった、時間的なゆとりのある生活。
この地域の食や文化などを継承しながら心豊かな生活を愉しむライフスタイルの魅力にいま、再び視線が注がれています。

私たちが先人から受け継いできた木の家がもつ感覚的な心地よさ。そして、日本の気候風土と暮らしのなかで永い歳月を経て磨かれてきた、木造在来工法。これらを活かす木の家づくりは、日本で暮らす私たちに心身ともに安らげる場所を提供してくれるのです。

環境省の「ゼロカーボンアクション30」では、「(12)暮らしに木を取り入れる」をアクションの一つに掲げています。

木材を使用、なぜ脱炭素??

木は光合成により、空気中のCO2を吸収し、酸素を排出します。このとき、木の中に取り込んだ炭素は、燃やさない限り、木の中に蓄えられ続けます。そのため、木材を使った建設・製造時のCO2排出量は、鉄やコンクリートなどの他の素材と比べて少ないことが分かっています。

さらに、輸入材ではなく国産材を使うことで、運搬時の二酸化炭素排出量も抑えられます。

木が一年間に吸収するCO2の量は、樹齢40~50年でピークを迎えます。そこで、ピーク後の樹齢50~55年くらいに切って、そのあとに苗木を植えて育てることで、常に多くのCO2を効率よく吸収できるようになります。

このサイクルを成立させるためには、切ったあとの木を山に放置して腐らせてしまうのではなく、木材として使用してCO2を木の中に長く固定しておくことも重要です。

木材は、再生可能な資源です。現在、国内の森林蓄積量は約52億立方メートルあり、一年間に1億立方メートルずつ成長していますが、そのうちの4分の1、約2,500万立方メートルしか使われていません。

森林は、二酸化炭素の吸収のほか、地下水を豊かにするなどの水源のかん養、土砂災害の防止、木材・キノコ・山菜といった林産物の供給、保健休養の場の提供など、私たちにとって欠かせない役割を果たしています(出典:政府広報オンライン 外部リンク)。

こうした健全な森林の育成のためには、木を間引きして植栽の密度を調整する「間伐(かんばつ)」といった手入れを行うことが必要です。

「植林」→「育林(間伐などの手入れ)」→「(成長した木を)伐採」→「利用する」、そしてまた「植林する」というサイクルを回していくことが重要なのです。
国産材はもっと使用していいんですよ。(環境省HP引用)

住宅に木材を使うメリットは?

木材には、人にとって心地よいと感じられるさまざまな効果があるといわれています。
例えば、「木のぬくもり」と言いますが、木材には、目に見えない小さな穴がたくさん空いていて、空気が含まれています。そのおかげで断熱性が生まれ、木に触ったときにぬくもりを感じることができるのです。

また、内装に木材を使用すると、「あたたかい」「明るい」「快適」という印象を与えることや、湿度を調整する効果やリラックス効果があることがわかっています。
木を床材に使用すると衝撃緩和効果があります。

林野庁では、それらの効果を客観的なデータに基づいて、分かりやすく紹介した『科学的データによる木材・木造建築物のQ&A』という冊子を発行しています。出典:林野庁 『科学的データによる木材・木造建築物のQ&A』から抜粋(外部サイトへリンク)

人にずっとやさしい、五感やすらぐ木の住まい

あらゆる場で見直される木造建築の実力。

 近年の調査によると、8割以上の人が「住むならやっぱり木の家がいい」と答えています。また、学校や福祉施設など、子どもたちやお年寄りにとって住まいと並んで生活時間の長い、公共の場でも木造の復活を求める声が高まっています。
これほどまでに木造建築が人気を集め、木材利用が見直されているのには理由があります。
 たとえば、いくつかの公共施設で調査を行なった場合に、木がたくさん使われている施設のほうがケガの発生率が低いことがわかっています。さらに、学校では生徒のケガの防止だけでなく、先生の疲労度(めまいや肩こり、気力減衰など)が低く、また、木材をたくさん使った老人ホームでは、そうではない施設に比べて、不眠を訴える入居者が半分以下という結果も報告されています。

目や耳、そして手足にやさしい、刺激をやわらげる木の特性

 木の細胞は、根から吸い上げた水や養分を枝葉に送るために、無数のパイプ状になっていますそのため、万一転倒しても、この細胞構造がしなやかに変形し、クッションの役目を果たすので大きなケガを防げるのです。
 その他にも、木材は私たちが意識しない間に受けるいろいろな刺激をやわらげています。 その一つが、太陽光の反射です。鏡や金属のように光を強く反射する物体は目を疲れさせますが、木は人が心地よいと感じる50%程度の反射率です。さらに、有害な紫外線をほとんど吸収してくれるのもうれしい点です。
 また、木は適度な吸音性も備えています。人は音に対して、響きの長さ(残響時間)で心地よさが異なりますが、木造の建築物は最適な残響時間をつくり出しやすいため、コンサートホールなどで木材が多く利用されています。
 さらに、木の心地よさには木目のもつ「1/fゆらぎ」が関係することも科学的にわかっています。fとは周波数のことで、その反比例で示される「ゆらぎ」は、そよ風や小川のせせらぎなどの自然現象のほか、人の心拍でも確認されています。つまり、この不規則さと規則正しさが調和する状態は、人体のリズムでもあり、このゆらぎをもっ木目を人は心地よく感じるのです。

生まれる前から老後まで、木の家のやさしい包容力。

私たちが生まれてから老後まで、食事や睡眠、団らんなど日々多くの時間を過ごす場として、家づくりの際には、家族がいつも元気で暮らせる快適な環境づくりが大切なテーマとなります。
 木の住まいは、五感を通して家族をやさしく包みます。その心地よい安心感は、子どもやお年寄りそして妊娠中のお母さんとお腹の赤ちゃんにも、きっと伝わるはず。まさに生まれる前から老後まで、木のぬくもりに包まれる理想的な暮らしを木の住まいは実現できるのです。

 

木の家で得られる、天然のアロマテラピー効果

木の家はなぜか落ち着く、そのヒミツはフィトンチッド。

 木造住宅に足を踏み入れたときにほのかな清々しい木の香りを感じ、心地よい気分になった経験はないでしょうか。この香りの正体こそ、木材が発する天然成分、フィトンチッドです。これは、1930年頃に旧ソ連のトーキン博士によって提唱された言葉ですが、「フィトン」は植物、「チッド」は殺す能力という意味をもつことからもわかる通り、本来は、樹木が微生物から自身を守るために放つテルペン系の芳香性物質です。フィトンチッドは、人にとって気持ちを落ち着かせたり、咳を鎮める
など様々な効果を期待できます。先人はすでにこの効能に気づいており、たとえば風呂桶に香りの強いヒ
ノキを使うなど、暮らしのなかに取り入れていたのです。

芳香成分フィトンチッド、その知られざる様々な効能。

香りの成分は、ひとくちにフィトンチッドと呼ばれますが、実はいろいろな物質が混ざり合った複合的な成分です。その内容は、左記の表に示す通り、木の種類によって様々な成分があります。
 たとえば、クスノキの主要成分の一つ、カンファー(樟脳)は防虫剤の成分に含まれ、日常で利用されているのは有名です。そのほか、最近ではヒノキチオール(ヒバほか)が消臭・脱臭効果、αカジノール(ヒノキほか)が虫歯予防効果をもつことなど、様々な分野で多くの効能が明らかになっています。

心身をときほぐす、木香のアロマテラピー効果。

働く女性を中心に、今日ではすっかり一般的になったアロマテラピーは、芳香性の植物から抽出した精油(エッセンシャルオイル)で、心と身体を癒す療法です。精油成分は、粘膜を通して吸収され、脳の中心部に直接働きかけて心身をリラックスさせた
り、活性化するなどのリフレッシュ効果があります。

木の家なら、自然なままでつねにフィトンチッドに満たされるため、まさに天然のアロマテラピー効果を得ることができます。樹木が発するフィトンチッドは伐採後も持続して発せられるので、家のなかに居ながら、松林や杉木立のなかで森林浴を楽しむかのような効果を得られるのです。

このように、木の家は人にとって心身ともにやさしく、健康的な暮らしを支えてくれる大切な基盤となります。

 

木の湿度コントロールで部屋はいつでも快適

天然のエアコン機能で千年以上の長期保存。

 木には、湿度をコントロールするすぐれた機能もあります。空気中の湿度が高いときには水分を吸収し、逆に低いときには水分を放出
します。湿気の多い日本にとって、この調湿機能は大きなメリットになります。
 この機能で有名なのが、奈良・東大寺の正倉院です。奈良時代の美術工芸品をはじめ、国家的宝物が数多く収蔵されるこの宝庫は、檜造り、単層、寄棟本瓦葺きで高床式に造られています。この構造によって、木の自然な調湿作用が働き、ほどよい通風と防湿が図られて、およそ1200年にも渡って貴重な宝物の保存を可能にしてきました。 さらに、正倉院の宝物は、建物の調湿作用で保存されるだけでなく、唐櫃という厚さ2mのスギ材の箱に納められています。ここにも長期保存の秘密がありました。
 スギ材で唐櫃と同じ箱を作り、箱内の湿度を調べたところ、外部の湿気に関わらず、65%前後に保たれるのがわかりました。正倉院の唐櫃内の湿度もほとんど一定であったと考えられます。

家族の健康をまもる、穏やかな室内湿度。

このような木の調湿機能は、私たちの健康を保つためにも大きく関係します。
 人が生活するにあたって、湿度は高すぎても低すぎても、健康にはマイナスです。湿度の大幅な低下はインフルエンザなどのウィルスの繁殖を活発にし、また、多湿になるとカビ・ダニが発生しやすくなります。 近年、住宅の気密化が進んだこともあり、ダニのフンや死骸、カビなどのハウスダストによる喘息やアレルギー疾患が増加傾向にあります。ダニは、高温・多湿の場所を好んで生息しますが、湿度が70%以下の環境では繁殖しにくいことがわかっているため、調湿機能をもつ木材はとても効果的です。また、木の放つ芳香成分・フィトンチッドには殺菌作用も含まれており、木の調湿機能と相まって、ダニの害を抑えることが期待できます。住まいは、家族とともに永い時間を過ごす大切な場所。だからこそ、目に見えない湿度まで健康で快適な住空間づくりに貢献する木の家は最高の住まいなのです。

大地震にも確かな強さ、進化し続ける木の住まい

木造は地震によわい、という大きな誤解。

 1995年(平成7年)、阪神・淡路大震災で私たちが目にしたもの、それは建物が崩れ去り、さらには街が炎に包まれた凄惨な光景でした。

 木造住宅が数多く被災したこともあり、木造の建物はひとたび大地震が起こると崩壊しやすく、さらに火災発生時には燃えやすいのではないか、と思う人も少なくなかったことでしょう。
 しかし、現代の木造建築においてそれはまったくの誤解であることがわかっています。

大震災クラスに耐える、1981年以降の木造住宅。

阪神・淡路大震災において10万6千棟にのぽった全壊家屋。そのうちの大半が1981年(昭和56年)以前に建てられ、現在の建築基準を満たさない地震に弱い建物だったことが判明しています。つまり、建物が壊れた原因は、木という素材ではなく、建て方自体にあったのです。
 地理的に地震や台風の発生しやすい日本では、1950年(昭和25年)に防災への取組みとして、建築基準法が策定されました。この法律はその後、大きな自然災害が発生するたびに改正を重ねられ、日本に暮舩す人々が安心できる質の高い建築水準へと進化し続けてきました。
 特に、1978年(昭和53年)の宮城県沖地震(M7.4)後に改正された、新耐震設計基準(1981年改正)による建物は、阪神・淡路大震災でも被害が少なかったとされ、現在でも耐震住宅の設計基準となっています。
 すなわち、1981年以降の新耐震設計に基づいた木造住宅は、阪神・淡路大震災クラスの大規模な地震にも家族の安全を保てる耐震設計住宅だといえるのです。

さらなる進化を続ける、建築基準法と木の住まい。

 1995年には阪神・淡路大震災を教訓にして再び建築基準法が改正され、接合金物などの奨励が行なわれました。さらに、2000年(平成12年)には地盤調査が事実上義務化され、構造補強材の仕様の明確化や、耐力壁のバランス計算が必要となるなど、過去の体験をムダにすることなく、地震大国にふさわしい木造住宅設計基準として進化を続けています。

 

様々な敷地や家族のカタチに自由自在な最適設計

多様な敷地条件に、しなやかな対応。

 家づくりで、まず前提となるのが、立地、敷地の条件です。必ずしも整った形状の敷地ばかりではありません。なかには、狭小地や変形蚊地など、厳しい条件下での家づくりも少なからずあります。また、建築基準法や都市計画法、各地域の条例によって定められた、建ぺい率、容積率の問題もあります。
 しかし、こうした様々な敷地条件をひとつひとつ考慮しながら、きめ細かく応えていけるのも、木造在来工法の大きな特長です。

暮らしに応える間取りプラン。

木造在来工法は、3尺、6尺〈=1間(約1.8m)〉を基本モジュールとして、総合的に組み立てる工法です。つまり、間取りは敷地形状などに合わせて基本的に自由に描けます。
 たとえば、リビング空間をひろがりのあるワンルームスタイルにすることも可能ですし、窓や出入り口の大きさや位置も梁のスパンの範囲内であれば、お好みに合わせて自由自在に設計できます。もちろん、ヨコ方向だけでなく、タテにも広がりのある開口部や吹き抜けなどを実現できます。
 このように、プラン計画において技術的な制約を受けにくく、自由にイメージを描き起こすことが可能なのも、木造在来工法の大きな魅力のひとつです。

増改築にもラクに対応する木造在来工法。

 新しく住まいを計画する際に、しっかりと想定しておきたいのが、将来の家族構成とライフスタイルの変化です。
 長い歳月の間に、こどもの誕生、成長にともなって「自立心を持たせるために勉強部屋をつくってあげたい」であるとか、もっと将来に、二世帯、三世帯同居ということになれば「それぞれの家族に独立したキッチンがほしい≒リビングをもっと広
くすれば、みんながもっと愉しく集える」など、家族構成やライフスタイルの変化によって生まれてくる増改築ニーズに幅広く対応できる家づくりは、後々目に見えない大きな財産となります。
 木造在来工法は、柱と梁による骨組みを主体にしている工法なので、増築のために外壁を部分的に貫くこともできます。また、場合によっては、構造材である柱を取り除いて梁で補強したり、また、柱を移動させることも可能です。
 在来工法が人気なのも、こうした増改築に有利な点が高く評価されているからなのです。

家族構成やライフスタイルの変化にも対応

様々な敷地のカタチに対応

例)道路などに挟まれた変形敷地

例)都市部に多い狭小地

在来工法だから、かぎりなく自由な外観スタイル

住まいの顔カタチに、百邸百様の広がり。

 人の数だけイメージがあり、家族の数だけライフスタイルがあります。さらには、住まいに対する夢も、人それぞれに異なっているはずです。
つまり、家づくりにおける理想の家のカタチには、百邸百様の広がりがあるのです。
 ただ、木造在来工法と耳にする時、和風の外観デザインを思い浮かべる方は今日でも少なくありません。ここにも、在来工法への大きな誤解があります。

 私たちがっくる木の住まいは、お客さまの憧れやこだわりなど、ご要望がカタチとなる注文住宅です。
この様々な声に対応できる柔軟性は、プラン計画にとどまらず、家族の顔となる外観デザインについてもあてはまります。たとえば、風や光を部屋いっぱいに取り込むことのできる大きな窓や、二方向に連続した開口部を設置できるなど、外観デザインの面からも自由度の高い設計をご提案できるのです。
 このように、住まい手の個性を鮮やかに、自由に表現できる外観デザインの豊かさは、注文住宅の大きなメリットになります。

伝統からモダンまで、どんなデザインにも柔軟対応。

 現代風のすっきりとしたシルエットが素敵なシンプルモダン、スパニッシュ瓦が映える明るいスタッコ外壁の南欧風スタイル、タイルで仕上げた重厚感あふれるヨーロピアンスタイル、素朴で温かみのあるアーリーアメリカンスタイル、そしてもちろん伝統的な純和風の住まい・…
 このようなこだわりの外観スタイルも、外壁や開口部などのデザインに制約を受けにくく、あらゆるスタイルを自在に実現できます。

世代を越えて受け継がれる木の魅力。

 今まで、私たちは新しいものに目を向け、逆に、古いものを否定してはいなかったでしょうか。

あらゆるものが日進月歩する時代。私たちは、新しさ=高機能・高品質など、無意識のうちに新しさ優位の価値観をもってしまいがちです。
 しかし、木については、この価値観が一様に当てはまりません。永い歳月を経た木材は、強度や色つやなど多くの面でその特長を深め、より魅力的な素材となります。

木の家づくりで保つ、子供たちの豊かな地球環境

木材は、唯一再生できる建築材料

地球上に暮らす私たちは、多くの限りある資源に頼って生きています。使えばなくなる、という動かざる事実。つまり、与えられた資源をいか
に有効利用し、また、使った分の資源をいかに補うかが私たちに与えられた重要な課題となっています。
 この視点で、家づくりを眺めると、鉱物資源である鉄やコンクリートなどの限られた建築材料が多いなかで、木材は、一定のサイクルで植林、伐採を
繰り返しながら唯一再生できる建築材料であることがわかります。

木の家に暮らす、というエコロジー。

 今日、私たちが直面する問題の一つ、地球温暖化は「熱帯林の減少」が大きく関係しているといわれます。
 温暖化の原囚物質とされる二酸化炭素(CO2)の削減効果をもつ森林の減少を抑えなければならない今、果たして木の家づくりは環境にとってよくない行為なのでしょうか。
 いいえ、そうではありません。木の家づくりを通して、森林は、単に伐採されるのではなく、後に新たな苗木が植樹され、自然のサイクルに則って森の若返りにつながります。若木は、古木に比べて光合成を盛んに行なうため、大気中のCO2をよ
り効率よく吸収し、酸素をより多く放出します。つまり、森林の世代交代が進むことで、地球にやさしい環境づくりに貢献しているのです。

木の家から発信する、未来への環境メッセージ。

 これからの時代、枯渇しゆく環境資源についての課題は、現代だけでなく、私たち、そして子どもたちの未来へ続く最重要テーマとなります。
2005年(平成17年)2月には、地球温暖化の問題に世界規模で取組む「京都議定書」が発効され、さらなる地球にやさしい暮らしがクローズアップされています。そのなかで、私たち住宅建築にたずさわる者から発信できるメッセージン、それが木の
家づくりなのです

木と住まいを知り抜いたい、適材適所の匠の技

木造住宅のプロとして、品質へのこだわり。

 これまで木の特長についてご紹介してきましたが、ここでは私たちの家づくりについてお伝えします。
 私たちは、品質こそが満足と安心をお届けできると信じて、木の家づくりに取組んでいます。そのためには、ご相談いただいてから、お引き渡しまであらゆる過程に細心のこだわりがあります。
 こだわりの一つ、それが木材選びです。住まいの骨格をつくる木材は、木造住宅のすべてといっても過言ではありません。いい木材を選び抜くこと、それがそのままいい家づくりへとつながります。たとえば、生きものである木材は多くの水分を含むため、そのままでは徐々に水分が蒸発し、木材に「狂い」の出る恐れがあります。そのため、私たちは豊富な経験と知識によって、木材の乾燥状態を的確に判断し、最適な木材を選択します。
 これは、家づくりにおける「仕込み」の段階のほんの一例ですが、私たちはこのような家づくりへのこだわりを全工程で発揮し、プロとしてお客様にご満足いただける品質を追究しています。

木と会話しながら進める、適材適所の家づくり。

 木造在来工法で本当にいい家をつくる大切なポイントの一つ、それが木を適材適所で使うことで実たとえば、土台にはヒノキ、ヒバ、クリなどの腐食しにくい材を使用します。そのほか、柱には水に強いヒノキやスギ、梁には曲げに強いマツ材というように、木の特性を活かして、最適な部位に使いわけるのが大切なポイントになります。
 また、二つ目のポイントが、木材の切出し方(木取り)です。たとえば、土台や柱などの構造的な要所には、樹木の中心部である芯持材(しんもちざい)を使用します。これは、木や養分の通り道となる樹皮部の生理的役割に比べて、樹木の中心部が、樹木を支えるために腐りにくい性質をもつためです。
 このように、木の特性と住まいの安全性を十二分に配慮し、木材の良さを最大限に引き出せるのも木の家づくりのプロだからこそ。最適な部材を使用した強く丈夫な家づくりは、住宅性能を永く保ち、メンテナンス費用を抑えるなどの大きなメリットがあります。

飾らない表情が美しい天然のカラーパレット。

 ブラウン、イエロー、オレンジ、レッド、ホワイト、ブラック…。
 木材には、樹種ごとに異なる豊富なカラーバリエーションや木目の表情などがあります。色だけでなく、木目の表情にも柾目や板目の違い、節の
現れ方など、木材そのままの美しさを活かしたスタイリングを楽しめるのも特長です。

Aヒノキ
  木目はやさしく繊細。
  独特の香りをもつ。耐水性あり。
Bスギ
  繊細ですっきりとした木目。
  軽い割に強く、加工性に富む。
Cベイヒバ
  明るい色調。年輪幅が均一である。
  加工性がよく、腐朽性にすぐれる。
Dナラ(オーク)
  材質は重厚で緻密。
  はっきりした木目と独特の模様が特徴。
Eカラマツ
  針葉樹としては重硬で高耐久性。
  徐々に赤味がかり、美しさを宿す。
Fウォルナット
  木目の美しい世界的な高級材。
  木質はやや重硬で、狂いが少ない。

地域密着だから安心、顔が見える家づくりのパートナー

地域の風土を熟知した住宅設計の大切さ。

南北に広がる日本列島では、亜熱帯から亜寒帯まで様々な気候特性が分布し、同じ気候帯であっても太平洋側と日本海側ではまったく違う特性を有しています。しかも地形によって風向き、湿度も異なり、日照、雨量、積雪、風力など地域特性は千差万別。当然、住まいもその地域の気候風土を考慮した設計が必要となってきます。
 私たちは、地域に密着した家づくりの経験から、地域風土を熟知した提案性の高い設計でお応えできます

地域密着のきめ細やかな対応力。

計画敷地が変形している、住宅が隣接しているために日照が十分に採れない…。家づくりに取組む際の与えられた条件は、一つとして同じものはありません。
 このように家づくりでの様々な課題に対して、地域に根ざし築き上げた豊富な経験とノウハウや、人と人とのつながりを通した地域の情報ネットワークによって、私たちは、様々なニーズにきめ細やかな提案でお応えできます。
 また、私たちは間接費の低減にもこだわっています。住まいの品質を最優先に考え、広告や宣伝などの展極力抑えることにより、コスト面でもご納得いただける提案を可能にしています。
 新たな住まいづくりに際して、ご不明な点や不安をお持ちの方は、気軽にご相談ください。お役に立てることはなんでもお力添えします。ご相談から建てた後まで、住まいを通した末永いお付き合い。私たちはそんな理想の関係で、満足度の高い家づくりをお約束します。